「もしものキミとボク」 お疲れさま座談会


主人公
「みなさんこんにちは!主人公のリーゼロッテ(デフォルト)です。これをご覧になっているということは、真エンドまでご覧頂いたということですよね?お疲れ様でした!」

アナ
「お疲れ〜〜。と、いうか、見てからじゃないと読まない方が良いよぉ。一気につまんなくなるよぉ」

主人公
「アナもお疲れ」

アナ
「なんかぁ、蓋を開けたら、やたら面倒なゲームに仕上がっちゃっててぇ、吃驚だよぉ。」

主人公
「作者が一番吃驚してるみたいだよ。前作(花の葬列)でややこしいフラグのゲームは懲りて、じゃあ、簡単そうな乙女ゲー作ろう!好感度フラグくらいしかないし!なんて気軽に作り始めたのに、とんでもなかったって。多分今までの中で一番フラグ管理が大変だったんじゃないかって」

アナ
「お仕事進捗状況なんかが絡んでくるしねぇ。しかも、最初は初期攻略キャラ8人の設定だったらしいじゃなぁい?」

主人公
「そうそう、国王様とジーグルトさんね。さすがにちょっと年上過ぎかな」

アナ
「国王って、40代じゃなかったぁ?師匠でもギリギリかなぁって思うのにぃ。歳の差好きねぇ……作者」

主人公
「大好きだね〜。身長差も〜」

アナ
「ホントにねぇ」

主人公
「さらに二股イベントとかやりたかったそうなんだけど……ますます何が何だかになりそうだし」

アナ
「うわぁ〜修羅場ぁ♪でも全員が必ず何処かで絡んでる訳じゃないものねぇ?」

主人公
「そうなの。ルーディなんて、お城の方々とは一切面識じゃない?だから例えば、ルーディとレオンハルト様を二股かけても、何のイベントも起こらなさそうだから……」


ルーディ
悪かったな、庶民で!

主人公
「誰もそんなこと言ってないよ!」

ルーディ
「ああいうところで生きてる奴らとは一生面識無くて結構だ!」

主人公
「も〜、ルーディが思ってるような人たちじゃないよ?」

ルーディ
「うるせーな。そもそもおまえ」

アーデルベルト
「あー、何だかさっきから五月蠅いなあ。リーゼ、この五月蠅いヤツ、誰?」

主人公
「あ、えっと、私の幼なじみの」

ルーディ
「てめーこそ誰だよ。リーゼに馴れ馴れしく触ってるんじゃねーよ!リーゼも触らせてるんじゃねーよ!」

アーデルベルト
「うわ。ほんとにすっごいツンツン君だ!」

ルーディ
「はあ!?」

アーデルベルト
「ツンデレ君と言うにはデレ部分が足りない気がするからツンツン君。ツンデレはベリエスだけでお腹いっぱいだし〜」

ルーディ
「は!?」

アーデルベルト
「そんな態度じゃ、ぜんっぜんリーゼに伝わらないんじゃないの?ものすっごく好きなくせに〜」

ルーディ
「な、な、なっ、何、意味不明なこと言ってる!リーゼ、何笑ってんだ!」

主人公
「あ、えっとね、私ずっと実はアーデルベルトとルーディって気が合うんじゃないかなあと思ってて」

ルーディ
「合うわけねーだろ!こんな坊ちゃんと一緒にするんじゃねーよ!馬鹿!」

アーデルベルト
「好きな女の子にそんなこと言うなんて、まるで小学生だよな〜。リーゼも大変だな」

ルーディ
「……一発殴らせろ」

主人公
「駄目だよ!王子様だよ!!!」

アーデルベルト
「そうだぞ。王子様だぞ」

ルーディ
「だから何だっつーんだよ。投獄でもするのかよ?」

ヴィルヘルム
「はいはい、そこまでにしてください。アーデルベルト様、純情少年をからかってはいけません」

アーデルベルト
「いや、だって、面白いからさあ。すぐ怒るし」

ヴィルヘルム
「ははは、彼はただ少し口べたなだけなんですよ。ね?」

ルーディ
「ね?、って言われてもな……。なんか俺、何でかわかんねーけど、クラウスより誰よりアンタが一番許せねーんだけど」

主人公
「あー。えっと……」

ヴィルヘルム
「気のせいじゃないかなぁ」

ルーディ
「……その一見爽やかそうな笑顔がなんかむかつく」

ヴィルヘルム
「ははは。あ、レオンハルト様にベリエス殿、そんなに遠巻きに見ておられないでこちらへ来られてはどうですか?」

レオンハルト
「騒々しいのは嫌いだ」

ベリエス
「レオンハルト様に同じく」

アーデルベルト
「兄様、ベリエス。彼が噂のリーゼの幼なじみ君なんだって。ちょっと気にしてただろ?」

ベリエス
「……別に気になどしておりませんが」

アーデルベルト
「と言いながら、誰よりも気にしてるくせに〜」

ベリエス
「……気になどしておりません」

レオンハルト
「“ただの幼なじみ”だろう?それに、初恋は叶わないと言うし」

ベリエス
「そ、そういうものなのですか?」

レオンハルト
「そういうものだそうだよ。彼には気の毒だけど」

ベリエス
「そうなのですか」

ハインツ
「そうだと良いんだけどね〜」

レオンハルト
「……どういう意味?」

ハインツ
「案外諦めきれないものみたいだしね、初恋って」

ベリエス
……そ、うなのか……?

ハインツ
「そうですよ〜。初めて好きになった人なんて、そんなすぐに諦められるわけ無いじゃないですか」

ルーディ
「なに勝手に決めてるんだよ、おまえらは!」

ハインツ
「え?図星?」

ルーディ
「アンタやっぱりイライラする!」

アナ
「あっ。ハインツさぁあん〜!」

ハインツ
「アナ、それ、もう辞めてくれない?」

アナ
「いいじゃないぃ。人間の恋愛ごっこって楽しいしぃ」

ハインツ
「俺は楽しくないから」

アナ
「あぁん。つれないぃぃ〜〜!」

ハインツ
「リーゼちゃん〜、助けて〜マイハニ〜!」

主人公
「ははは〜」

ハインツ
「あ〜!またそんな軽く流すんだから〜!」

ルーディ
「アンタの言葉は軽すぎるんだよ」

ヴィルヘルム
「軽いと言うより薄いね」

ハインツ
「酷いなあ〜。本気なのに!」

主人公
「ははは……」

ハインツ
「響け、恋する俺の想い!届け、熱いベーゼ!」
(力業)

ベリエス
「させん!」

アーデルベルト
「ずるい!」

レオンハルト
「僕が」

ヴィルヘルム
「断固阻止」

ルーディ
「させるかぁぁ!!!」



クラウス
「ブローーーーーック!」



ハインツ
「うわっ!!!」

ヴィルヘルム
「姿が見えないと思ったら、やっと出てきたな、魔女」

アーデルベルト
「魔女様?」

レオンハルト
「魔女だよ」

クラウス
「黙って聞いてれば、私を差し置いて好き勝手言ってますね、みなさん」

ハインツ
「俺は何も言ってないですよ〜。一緒にしないで下さいよ、ひどいなぁ」

クラウス
「……貴方が一番油断なりません」

ルーディ
「ホントにアンタいろいろ魔女だよな……酷いよな……」

クラウス
「“酷い”のは否定しませんが、私は“魔女”ではありません。そもそもれっきとした男ですが」

ベリエス
「昔は本当に女性のようだったな」

レオンハルト
「あまり老けないのも魔法だろうか」

ルーディ
「そうかぁ?さすがに目元ちょっとやばいんじゃ?小皺が…」

クラウス
黙りなさい

主人公
「し、ししょ…
コワイ

クラウス
「いいですか?
ずーーーっと脇役に徹していましたが、私が真のリーゼロッテさんのお相手なのです」

ルーディ
「脇役だったか……?」

ハインツ
「イヤ、全然。おかげでゲームオーバーになる人続出だったようだしねぇ」

主人公
「ししょ〜
苦しい……」

クラウス
「五月蠅いですね。先に言っておきますが、私はロリコンではありません。広く『少女性愛』なのではなく、リーゼロッテさんだ・か・らですからね。間違えないでください」

ハインツ
「誰も言ってませんよ〜」

アーデルベルト
「心では思ってるけどな!」

レオンハルト
「……聞こえてるよ」

クラウス
「いいですか?リーゼロッテさんと親密交際をしたいのなら、この私を倒すことが条件です」

ベリエス
「なんだそれは」

ルーディ
「何様だ!」

クラウス
クラウス様ですよ」

ヴィルヘルム
「ただの人間である我々が、古の魔女様の御子息に勝てるわけがない。ずるいですね」

ハインツ
「そうだそうだ〜。まともに戦ってクラウス様に勝てるわけがないんですよ。ヴィルヘルムは文官筋の見習い騎士だし、ベリエスが使える魔力は治癒だけだし、俺は問題外だし、唯一まともに戦えそうなのは……ルー君と、レオンハルト様勝てそう?」

レオンハルト
「相打ちなら可能性が無いとも言えない」

アーデルベルト
「相打ってたら意味ないし」

ヴィルヘルム
「6人一度に総掛かりならどうですか?背後から襲えば……」

ルーディ
「それは卑怯だろ。喧嘩は真正面からが鉄則だ」

ヴィルヘルム
「男らしいね」

ベリエス
「思うのだが、力で倒すだけが『倒す』ではないのではないか?」

ハインツ
「え?」



レオンハルト
「……じゃあ、トランプで」






主人公
「みんなで七並べ始めちゃった」

アナ
「でも、改めて思うけどリーゼって異常にもてるよねぇ・・・」

主人公
「だって、腐っても乙女ゲームの主人公だもん。もてなきゃ話が進まないし」

アナ
「それを言っちゃ駄目だよぉ」

エルフリーデ
「じゃあ、私も乙女ゲームの主人公になったらもてまくるかしらっ」

主人公「エルフリーデ様?」

アナ
「姫様はぁ、今のままでも十分じゃないですかぁ?」

エルフリーデ
「駄目よ。全然駄目。私の身分を全く知らない人と恋に落ちてみたいわ……」

ビアンカ
「またそんなことをおっしゃって……」

エルフリーデ
「良いじゃない〜夢くらい見たって」

主人公
「エルフリーデ様、あの、片思いだっておっしゃってた方は?」

エルフリーデ
「いいの、もう、あんなヘタレのことはっ」

アナ
「……ところでぇ、姫様どぉして王立学園の制服着てるんですかぁ?」

エルフリーデ
「ああ、これはね、ぞ」



カイル
「リーゼロッテ


主人公
「あ」

エルフリーデ
「まあ!こんな所まで追いかけてきたの?」

カイル
「迎えに来た」

主人公
「ええ!?」

カイル
「今なら誰にも邪魔されなさそうだ。さあ、ゆくぞ、リーデンブルグへ」

エルフリーデ
「相変わらず強引……まあ、それでこそカイルなんだけど」

主人公
「あ、あの、待って」

カイル
「ゆくぞ」

主人公
「あの。えと、
し、しょ〜!





エルフリーデ
「お幸せにね〜」

アナ
「攫われちゃったわねぇ」

ビアンカ
「アナさん、止めなくても良かったんですか?」

アナ
「あのエンドはあれでリーゼ幸せそうだしぃ、私はあの子が幸せだったら相手は誰でも良いと思ってるのぉ」

ビアンカ
「それは、まあ、そうかもしれませんね」

アナ
「だから良いのぉ〜」


クラウス
良いわけ無いでしょうが


アナ
「あ」

ルーディ
アンタな〜〜〜!

アナ
「何よぉ。師匠もルー君も、リーゼが幸せだったらそれで良いって言ってたくせにぃ」

ルーディ
「そ、そうだけどよ。でも、あんな見ず知らずのよくわかんねーやつには渡せねーよ!」

アナ
「隣国の王子様だよぉ。玉の輿だよぉ?」

ルーディ
「だからそういう問題じゃねーっつーの!」

クラウス
「とにかくリーゼロッテさんを取り戻しに行きます!」

ハインツ
「クラウス様は城で控えてて下さい。そういうのはだいたい勇者の仕事ですよ」

ヴィルヘルム
「ああ、そういうのは騎士の仕事だね。じゃあ、私が陣頭指揮を」

レオンハルト
「……君はちょっと不適任だ」

ヴィルヘルム
「え?そうですか?」

アーデルベルト
「じゃあ俺、俺!大概こういう“勇者”って俺くらいの年齢じゃない?」

ハインツ
「そうですね〜。じゃあ、パーティは5人として、ムードメーカーの王子様と、治癒魔法専門の神官と、盾要員の見習い騎士と、腕っ節の強い特効型庶民と、商人、でどう?」

ヴィルヘルム
「盾?いや、確かに私は長身だけどね……」

ベリエス
「何だその、真っ先に標的にされそうな肩書きは!」

ルーディ
「ちょっとまて。俺しかまともな戦力ねーじゃん!そもそも商人は何のために居るんだよ!」

ハインツ
「商人といえば駆け引き・買収、でしょう」

レオンハルト
「……必要ない」

ハインツ
「うわ、ばっさり切り捨て。つめた〜い」

ベリエス
「剣士・レオンハルト様のほうが未だましだな」

レオンハルト
「ましって、なに?」

ベリエス
「あ、いえ」

ヴィルヘルム
「ところで、これ、続編の予告か何かですか?」

アーデルベルト
「え?そうなの?」

レオンハルト
「攫われたリーゼロッテを救え?」

ハインツ
「そうそう。そしてあわよくば救出した娘と恋に落ち」

クラウス
落ちません。リーゼロッテさんは私のお嫁さんになるのですから」

ルーディ
「お、お嫁さんって言うな!」

クラウス
「貴方がたにご足労頂かなくても、私が一人で行けばさっさと連れ戻せるのです。貴方がた6人の力より私一人の力の方が上回っているのですから。黙っていていただきましょうか」

レオンハルト
それではつまらない。貴方ばかり何もかも手に入れるなんて面白くない

アーデルベルト
「うわ。ブラック兄様……」

ヴィルヘルム
「では、先ほどの勝負の続きで決めてはいかがでしょう」

ハインツ
「そうしようそうしよう。じゃあもう一回仕切り直しで〜。え〜い」

ルーディ
あああ!?何しやがる!俺もうすぐあがりそうだったんだぞ!?」






アナ
「またトランプ始めちゃったわねぇ〜」

エルフリーデ
「こんな続編……あり得無いわよね?」

ビアンカ
「無いでしょうね」

アナ
「え、面白そうじゃなぁい?完全ギャグパラレルワールドなら出来るかもぉ」

エルフリーデ
「ええっ?続編はわ」

ビアンカ
「それはまだ秘密です」




END






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